食事や水分が取れない。「薬が効いているだけ」と思っていませんか?
対象減量目的でGLP-1受容体作動薬や、マンジャロなどのGIP/GLP-1受容体作動薬を使用している方へ
これらの薬には食欲を抑える働きがあるため、食べられないのは「薬が効いているから」と考えてしまいがちです。でも、それだけとは限りません。食事を受け付けない、水も飲めないという状態は、体に起きている異常のサインのこともあります[1]。「効いているだけ」と片づけず、まずは体調への対応を優先してください。
もしこんな症状がある場合は
- 意識がぼんやりする
- 強い眠気がある
- 呼吸が速く深い
- 息苦しい
このような症状があるときは、次の予約日やメッセージの返信を待たずに、救急要請(119番)を含め、直ちに医療機関への受診を検討してください[1]。
薬をやめたら、様子を見ずに受診を
日本肥満学会は、減量目的でこれらの薬を使っている人に向けて、注意を呼びかけています[1]。食事や水分が取れない、吐き気や嘔吐、腹痛、強いだるさといった症状が出たら、薬の使用と食事制限をすぐにやめて、速やかな受診を検討してください。
吐き気や嘔吐、腹痛は薬の副作用としても起こりますが、症状だけでは原因を判断できません。薬をやめたから様子を見てよいとは考えず、受診につなげてください。なお、ここでやめるのは減量目的で使っている薬のことです。インスリンなど、ほかの治療で使っている薬まで自己判断でやめないでください。受診の際に使っている薬と治療の目的を伝えて、どうするかを確認しましょう。
受診したら、今のつらさから伝える
診察では、まず「昨日から何も食べられない」「水を飲んでも吐いてしまう」など、今の状態をそのまま伝えてください。あわせて、薬の名前や量、最後に使った日、症状が出始めた時期、食事や水分がどのくらい取れているか、ほかに飲んでいる薬やサプリメントを、分かる範囲で伝えましょう。
薬の名前が分からなければ、薬の箱や処方の記録があると役立ちます。ただ、探し物やメモづくりのために、受診を遅らせないでください。ご本人がうまく話せないときは、付き添いの方が分かることだけを伝えても大丈夫です。
体調が落ち着いたら、これからのことを相談する
治療を続けるかどうかは、そのあとで考えれば大丈夫です。処方した医師には、食べられないつらさで仕事や家事に影響が出ていること、費用や通院の負担、「もうやめたい」という気持ちも、遠慮なく伝えてかまいません。やめるという選択も含めて、これからのことを相談できます。
薬を次にいつ使うか、再開するか、量や間隔をどうするかは、自分で決めずに医師に確認してください。「打ち忘れたときはこうする」という普段の説明は、体調をくずしたあとの再開には当てはまらないことがあります。
やめたあとの食事や体の動かし方、体重や食欲、体調がどう変わったら相談すればよいかも、あわせて確認しておくと安心です。SNSで見かける食事のルールや減薬のやり方は、そのまま取り入れないでください。今の体調と使っている薬に合った方法を、医師と一緒に考えていきましょう。
SUMMARY
食べられないときは、まず体調を優先して
- 減量目的の薬と食事制限をやめる
- 様子を見ずに受診を検討する
- 落ち着いてから今後を相談する
食欲を抑える薬を使っていても、食事を受け付けない、水も飲めないという状態は「効いているだけ」とは限りません。減量目的で使っているGLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬と、減量のための食事制限をやめ、様子を見ずに速やかな受診を検討してください。インスリンなど、ほかの治療で使っている薬は、自己判断でやめないでください。続けるかやめるかを考えるのは、体調が落ち着いてからで大丈夫です。
「いつもと違う」と感じたら、ひとりで判断せず、早めに医療機関に相談してください。
ラピスクリニック天神へのご相談
当院でメディカルダイエットの治療を受けている方は、体調の変化や、続けるかやめるかも含めたこれからの進め方を、診察でご相談いただけます。受診のご予約やお問い合わせは、公式LINEで受け付けています。ただし、意識がぼんやりする、息苦しいといった症状があるときは、予約やLINEの返信を待たずに、救急要請(119番)を含め、直ちに医療機関への受診を検討してください。
※日本でマンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認されています。当院での体重管理を目的とする使用は適応外使用で、公的医療保険が使えない自由診療です。吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの副作用が生じることがあります。治療の適否やリスクについては診察でご確認ください[2]。
参考資料
[1]日本肥満学会「安全な減量に関するステートメント ―インクレチン関連薬を用いた減量によるケトーシス関連事象の注意喚起―」(別紙「GLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1受容体作動薬を減量目的で使用される方へ」)
https://www.jasso.or.jp/data/Introduction/pdf/safe-weight-loss_statement_20261001.pdf
[2]PMDA 患者向医薬品ガイド(マンジャロ皮下注アテオス)
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/530471_2499422G1024_1_00G.pdf






